身体に無理のないトレーニングとは!?
トレーニングで怪我をする事は実際にあります。
原因は様々ですが、
私がみてきた事例で多いモノをまとめます。
・トレーニングフォームが間違っている。
・姿勢が悪い(普段、トレーニング時)。
・回数や頻度、重さの設定が間違っている。
・トレーニングの順番がめちゃくちゃになっている。
・トレーニング時の呼吸法がわからない。
他にも原因になり得ることはありますが、
私が指導してきたお客様の多くは、
この5つでトレーニング中に怪我を経験していました。
解説をしていきます。
①回数や頻度、重さの設定が間違っている。
これは、無理をして怪我をするパターンです。
トレーニング初心者を始め、トレーニングをしている人が陥ることが多いです。
ケース①:回数は多ければ多いほど効果が高いと思っている人が多い!
気持ちはわかります。
特に痛みが軽くなったり、体が動きやすくなるエクササイズやトレーニングは
数をたくさんこなして行きたいのも重々承知です。
しかし、モノには限度や適量があります。
運動ができて嬉しくなっても、
まだできそう!っで踏みとどまる事で怪我の予防ができるのです。
ケース②:運動頻度は毎日がいいと思い込んでいる。
これもケース①とほぼ同じ理由です。
・運動したい
・健康にいい
・体を動かすのが楽しい
・筋肉を付けたい!
と理由は様々ですが、運動やトレーニングをしている人を
多く見かけるようになりました。
しかし、
筋肉に関しては、
毎日のトレーニングはかえって逆効果になります。
毎回のトレーニングや運動で、
同じ回数、重さで続けて行うと筋肉は成長どころか
むしろ、減ってしまうというデータがあります。
これは、同じ運動に体が慣れてしまい、
必要のない筋肉を体から無くしてしまうという脳からの命令が原因です。
筋トレに関して言えば、週に一回で十分に筋肉を増やす事は可能です。
もし、毎日運動がしたいのならば、トレーニング内容やジャンルの違うレッスンなどに参加することをオススメします。
休むことも練習のうち。
といいますので、コンを詰めすぎるのは個人的にはお勧めはしません。
②トレーニングの順番がめちゃくちゃになっている。
これは、あまり一般の人には知られていませんが、
トレーニングには効果を高める順番と
効果を打ち消し合う順番が存在します。
例えば、
腰〜背中のトレーニング⇨下半身トレーニング
これは、腰の反りが強くなりやすいので、
腰痛の原因にもなります。
さらに、股関節や骨盤の動きも制限されやすいので、
膝を痛めるリスクも非常に高まります。
逆に相性がいいのは、
腰〜背中⇨胸・腕の上半身のトレーニングです。
これは、背筋を先にトレーニングする事で
体の中心(体幹)が安定している状態になるので、
胸〜腕が安定して動き、力が入りやすい順番になります。
そして、
全身の力が出にくくなる順番も存在します。
それは、トレーニングの最初に腹筋を鍛える。
これは姿勢を保つ筋肉である腹筋を先にトレーニングで使う事で、
体を支える腹圧(背骨を安定させる圧力)が抜けやすくなり、
筋肉のパワーが少し落ちてしまう現象がおきます。
この状態で筋トレすると体のバランスがグラグラ。
力が出にくいにで、関節にも負担をかけてしまいます。
腹筋に関しては、トレーニングの最後に持ってくるのがいいでしょう。
(緊張クセがあるならリラックスさせる為に入れるテクニックも存在しますが、オススメはしません。)
③トレーニングフォームが間違っている
これは、イメージできると思いますが、
これのフォームが間違っている人がものすごく多いです。
10人いたら9人は間違えてやっているのではないでしょうか?
同じトレーニングをしていてもフォームが少し違うだけで大きな怪我にもつながります。
例えば、みんな1度は見たことがあるスクワット。
これは股関節と膝を曲げて行うトレーニングです。
しかし、
膝を痛める人のスクワットは、みんな共通して
膝だけを前に出す(曲げる)スクワットです。
これでは、膝に全体重がかかり、
繰り返し行ううちに怪我をしていく運動をやっています。
この悪いフォームで怪我をした経験からスクワットは膝に悪い。
と誤った情報が広がってしまいました。
たまに「スクワットは医者からも止められている」
というお客様がいますが、正しいフォームでは痛みも出ないので
私はトレーニングでスクワットは絶対と言っていいほど
やっていただきます。
・無理な体勢からトレーニングをする。
・分からないから見よう見真似でやっている。
これでは、自分から怪我をしに行っているのと変わらないです。
まずは、しっかりとトレーニングフォームを練習して、
習慣化していきましょう。
④姿勢が悪い(普段、トレーニング時)
仕事や家事など私たちは同じ姿勢を長時間にわたり、
繰り返し続けています。
これは、体に良くありません。
そもそも人間の体は同じ姿勢を長い間とり続けるのは苦手なのです。
体に大きな負担になるからです。
なので、私たちの脳は今日(24時間)一番長く続けた姿勢をインプットして、
それを楽な姿勢だと認識してしまうのです。
自分では良い姿勢のつもりでも他人から見ると悪い姿勢かもしれません。
姿勢が悪いデメリットは、
①血流が悪く、疲れやすい状態になっている。
②筋肉や関節の動きがわるいので、痛めやすい。
③感覚が鈍くなっているので、トレーニングフォームが崩れやすい。
姿勢が悪い原因は、
筋肉の硬さ。
関節の位置がズレている。
同じ姿勢を続け過ぎて体が覚えてしまった。
主に日常生活に問題があるケースが多くあります。
運動はいい事だと全員が分かっていますが、
運動を安全に行うには、姿勢も大切です。
⑤トレーニング時の呼吸法がわからない。
あなたは、呼吸を意識してトレーニングをやっていますか?
私のトレーニングでは呼吸を意識してもらいます。
ヨガやピラティスをやったことがある人は何となくイメージできると思います。
呼吸が大事な理由とは。
・筋肉の硬さ(緊張)は口呼吸が原因。
・姿勢が悪いまま固まっているのも呼吸が浅いせい。
・力が入りにくいのも呼吸のタイミングが間違っている。
など、
何気なくやっている呼吸ですが、
トレーニングだけではなく、日常生活でも大きな問題になる
それが呼吸です。
逆に言えば、呼吸がしっかりできるようになれば
それだけであなたが抱えている悩みが解決する可能性があります。
呼吸が正しくできないことで身体に起きる不具合
呼吸には、「鼻」と「口」の2種類があります。
間違った呼吸とは一体何でしょうか?
それは「常に口で呼吸している」ということです。
僕たちが呼吸をしていくことで、
身体やメンタルを調整しています。
常に口呼吸になることで、
・疲れやすくなる
・睡眠の質が落ちる
・食欲が増して太りやすい体質になる
・イライラしやすくなる
・口臭がきつくなる
・集中力、決断力が低下する
・姿勢が悪くなり身体が硬くなる
・アレルギー体質になる
などのデメリットが発生していきます。
ここで間違ってほしくないのは、
「常に口呼吸」なわけで、息が上がっている(ハアハアなっている)
状態なら「口呼吸」はOKです。
日常生活では、「鼻呼吸」でやると呼吸の効果がより一層高まります!
呼吸で引き起こされる3つの制限因子
①身体的要因
これは、
疲れやすくなる、食欲が増す、怪我や病気になりやすくなるなどの
身体を健康的に保つために能力が阻害された状態になることです。
②精神的要因
攻撃的な性格へと変わります。
これは自律神経(交感神経・副交感神経)が乱れて起こることが多く、
口呼吸の人は、自律神経失調症になりやすく、
睡眠障害、摂食障害、精神的ダメージ(うつ)になるリスクも高まることが
分かっています。
③機能的要因
身体が呼吸(空気圧)によって思った通りに動かせなくなります。
空気圧によって関節(姿勢)が固定されてしまい、
思った通りの動きができなくなる可能性も生じます。
具体的な数字でいえば、身体の約30%もの機能が低下するとも言われています。
これは、スポーツ選手なら致命的です。
そうでない人もこの状態が続けば怪我や病気のリスクが何倍にも高まっていることになります。
あなたの呼吸は大丈夫でしょうか?
そのチェックをしたい人はこちらをご覧ください。
呼吸を正しくするにはどうしたらいいの?
方法は簡単です!
呼吸を意識したトレーニングである呼吸エクササイズを行うだけでいいです。
1回の運動は5分もかからないと思います。
動画はこちらからご確認ください。
エクササイズのレベルアップをしていくステップとしては、
1つのエクササイズを2週間継続して運動中の呼吸が楽になった感覚があれば
次のエクササイズに進んでいただいて大丈夫です!
これらのエクササイズを続けていくことで呼吸が改善されていき、
先ほど説明したデメリットがなくなっていきます。
継続は力なり!です。